楽天家の願い事
後7日しかない――

この事実はもうどうとっても楽観的には考えられない。









空を仰いだ。

沈みかけている太陽に薄い小さな雲がかかっていた。

しかし、雲を通しても太陽の光は柔らかくはならない。

眩しさに顔をしかめる。

勝手に一日を終わらそうとしている太陽が憎かった。

そしてあの儚そうな雲は、まるで私のようだとも思った。














きっと7日後、私は儚く消え去るのだ。












いや、それならそれでも構わない。

では、私は何を恐れているというのだ。悲しくてもう消えてしまいたいと思ったコトもあったのに、いざ実際に迫ってくるとどうしようもない焦燥感や虚無感が降りかかってきた。

自分の脆さに自嘲的な笑みを浮かべ、歩き出した。












相変わらず闇の中を浮遊しているようだ。
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