FAKE‐LAKE
博士はレイを肩に担いだ兵に命令した。

「目立たないよう夜が明ける前にロスタナに入れ。基地に着いたら牢に入れておけ」

「博士は」

「すぐ戻る。アンジェを確認したらな」

兵が先に戻るのを見送り、博士はアンジェの家に入った。

「どうだ」

「印はありませんでした。人違いかと」

そうか、と博士は呟き、眠っているアンジェに近寄った。薬が効いてきたのか、大分楽そうに息をしている。

「……博士?」

しばらく黙ってアンジェを見つめていた博士はふっと息をつき、自分を不思議そうな表情で見ている“医者”に言った。

「まあいい。レイを捕獲出来ただけ上出来だ。ただ、レイを脅すための人質として引き続き監視しておけ」


< 198 / 483 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop