FAKE‐LAKE



「御呼びですか、フロスト博士」

ロスタナに戻ったシアナはすぐに博士に呼び出された。

「ああ、お前に頼みたい事があってな」

博士はにこやかに笑いかけた。今日はご機嫌だな、とシアナは心の中で呟く。

「お前、以前医者だっただろう」

「……はい」

冷たい表情を崩さないシアナの声が少しだけ揺れた。

「かなり優秀な医者だったと聞いている。それに冷静沈着で仕事に私情を挟まないと見た」

「それで用件は何でしょう」

シアナは遠回しな博士の説明に眉をしかめて結論を求める。

「お前は気が短いな」

博士は別段気を悪くした様子もなく、話を続けた。

「お前にRの体調管理を頼みたい。昨日から兵器としての躾を始めた。ぎりぎりまで追い詰めるが死なれたら困る。それで、最低限の体力を保つよう管理して欲しいのだ」

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