FAKE‐LAKE
「それで、アンジェは? アンジェは無事なのか」

教授は食いつくような勢いで聞いた。

「はい、今のところは。しかし脱出させるのは困難です」

一つ深呼吸して、セティは用件に入る。

「教授はレイを……『AL‐R』をご存知でしたね」

「ああ。一度、小さい頃に子守をした事がある。不思議な容姿の子だろう? 確か博士の次の研究に使われていた人工生命体」

「そうです。その彼が逃げ出して、偶然アンジェの家に匿われていたんです。それでアンジェの居場所がばれました」

「ではアンジェはもしや」

「ええ。記憶が戻っています。自分の左腕の事も、博士の事も教授の事も。……あくまで推測ですが」

深い溜息をついた教授に、セティは詳しい事情を打ち明け懇願した。

「私は、潜入捜査官の立場を利用してアンジェとレイ二人を助けるつもりです。……ええ、分かっています。危険は承知の上です。……教授、どうか手を貸していただけませんか」

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