FAKE‐LAKE
「この仕事さえ終われば元に戻る。心配するな、美人が台なしだぞ」

むっすりと睨んでいるリーナの頬をつまみ、セティは茶化すように笑った。

「辞めて」

唐突にリーナは言う。彼女の中で今まで我慢していた何かが切れた。

「今すぐ辞めて。そんな仕事」

「リーナ」

「辞めて! すぐ辞めて!」

ボロボロと涙をこぼしながらリーナは叫ぶ。

「叔父さんのバカ!!」

セティはふいに飛び込んできたリーナをよろけながら受け止めた。

「毎日毎日、叔父さんに何かあったらどうしようって心配する身にもなってよ!」

泣きじゃくるリーナをセティはぎゅっと抱きしめる。

「もう、嫌だよ……」

セティは行き先も言わず仕事内容も一切話さない。いつも笑って見送っていたリーナも陰で不安と戦っていたのだ。


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