FAKE‐LAKE
ニールは肩で大きく息をついた。

「それ、相当体力要りますね」

そうだね、とアルクは微笑んだ。

「でも、お前になら出来ると思う」

「……どうしてですか?」

今現在人間不信になりそうなのに。不思議そうに聞き返すニールにアルクは答えた。

「お前は父親に似ているから」

ドクンと心臓が跳ねる。父さんに、似てるから?

「お前の父親はそういう人だった。綺麗事だとかバカだという人もいたが、最後まで信じ続けた」

アルクは寂しそうな目で川面を見つめた。

「そして見事に相手を変えた――もちろん良い方にね。ただ、残念ながら引き換えに命を落としてしまったが」


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