FAKE‐LAKE
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「御呼びですかセトナ先生」

セティに呼ばれて部屋へ出向いたアツキはおどけた口調で声を掛けた。

「ああアツキ君。例の件の事だが」

コンピュータから顔を上げずに話を合わせるセティ。彼が口にした言葉に、アツキは真剣な表情で聞き返した。

「ああ、どうなった」

「作戦決行は三日後だ。一応セキュリティや間取りをチェックしてきた。セキュリティに関してはお前の方がプロだからな、見ただけで分かるだろ」

「そいつぁ誉め過ぎだ」

アツキは笑いながらも、渡された用紙を食い入るように見つめた。

「とうとう助けてやれるんだな」

嬉しそうに呟くアツキにセティは厳しい声で言う。

「気を抜くなよ。敵は博士だけじゃない。勝負の時間は一時間も無いからな」

分かった、と頷き、アツキは椅子を引っ張ってきてセティの机の前に座った。

「セティこそヘマするなよ。じゃないと俺の苦労が台なしだ。しかもこれがシャドウの最後の仕事なんだからな。有終の美を飾らせてくれよ」

「ああ」

セティは短く返事をしてコンピュータに目をやる。


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