FAKE‐LAKE
「はは、また……」

苦笑しながら、アンジェはこぼれる涙を拭った。

五年経ち、傷の痛みは和らいだ。ニールの言っていた通りに。

ただ傷痕は残っている。そして時々痛みだす。

アンジェは膝に顔を埋めた。

レイに会いたい。

もう一度会えたらいいのに。

ありがとうと直接伝えられたらいいのに。


どうして人は終わりを迎えるんだろう。

どうして命ははかなく散っていくんだろう。

どうして――



突然、パンと何かがはじける音がしてアンジェは振り返った。


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