FAKE‐LAKE
レイは博士の顔を真っすぐに見つめて言った。

「顔を上げて。僕の目を見て。そして、約束して」

恐る恐る博士は目をあげる。

真剣なレイの強い瞳が、償いとして『死』ばかりを意識していた博士の心を動かした。

「僕が許すまで絶対に命を絶たないって。どんなに苦しんでも生きるって約束して」

ややあって博士は頷き、震える声で言った。

「……約束する」

「絶対に?」

「絶対だ」

「誓える?」

何度も頷き、博士はレイの目を見て答えた。

「ああ、誓う」

レイの表情が安心したようにふっと緩んだ。

「よかった。それを言いに来たんだ」


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