喫茶ノムラへいらっしゃい！

「いらっしゃいませ。」

店員さんの明るい声が私たちを出迎える。

「あのう、西高新聞部です。」

「かしこまりました。少々、お待ちください。」

私たちは一番奥のテーブルに案内された。

しばらくすると、女の人が奥から出てきた。

さっきの店員さんにそっくり。

「ごめんなさい。お待たせしました。よかったら、コーヒーとチョコレート、少しだけど。」

そう言って、私たちの前にコーヒーカップと丸いチョコレートが置かれる。

「こちらこそ、お忙しい時間帯に押しかけてすみません。さっそくなんですけど、取材、始めてもいいですか？」

「はい、どうぞ。」

取材のときは、話は私の担当、井上は記録担当だ。

「では、よろしくお願いします。」

私と井上はぺこりとお辞儀をして、取材を始めた。