時間屋
そして、俺を振り返った。
「私はすぐに仕事に戻るので、詳しい話は志乃から聞いてくれ。…私の娘をよろしく頼む」
「…了解致しました」
娘を心配するところは、ちゃんと父親だなぁ、と感心する。
去っていく北条の姿を見送ると、俺はお嬢様の方を向き直った。
「…えーと、志乃お嬢様?」
すると彼女は、くすくすと笑った。
「やだ、空雅くん。本当に気づかないんだ」
は?…何に。
俺が眉根を寄せると、彼女はまた笑った。
「私も、名前聞くまでは気づかなかったけど。クラス違うしね」
「………クラス?」
「北条 志乃。星城高校3年2組33番」
その言葉に、俺は目を丸くする。
星城…?
…ちょと待て。
「え…同じ高校…!?」
「本当に私のこと知らないんだねー、何かショック」
そういえば…
物凄いお嬢様が、同じ学年にいるとかいないとか、噂を聞いたことがあるような…。