音のない世界 ~もう戻らないこの瞬間~
もう、あたしたち…… 前みたいに一緒にいる事は出来なくなるの?
ニケツしたり、遊びに行ったり……

もう、出来ない?



「どーして!?
だって前田くんに“告白”されたんでしょ?」


イヤイヤ、優ちゃん。
あたしはいっくんに『告白』された訳じゃないよ?


なんと言っても『好き』の言葉は貰っていないんだから。



「えぇー!
まおちゃん、前田くんに告白されたの?
……… 知らなかったー」


勝手に話を膨らまさないでよ。


「“告白”なんてされてないし」


「「………」」


固まっちゃったよ。。
ま、二人の中ではあたしといっくんは『付き合う』っつ思っていたみたいだから、しょうがないか。



「まお、朝の言葉はどういう意味?」


「朝のは……」


――― キーンコーン カーンコーン。


SHRの合図だ。


「まお、お昼に“詳しーく”話、聞かせてね」


話は一時中断。


優ちゃんとリカちゃんは自分の席に戻っていった。






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