『natural source』(naturally番外編)
「まぁ。あなたたちったらいつの間に……」
「きちんとお話もしないですみません」
「ちょっと待って!」
慌ててストップをかけようとするわたしの声なんてこの二人には入ってない。
しかも、話はそれだけに留まらず、
「あら。そういうことだったの」
「よくやった! ランシェ」
血相を変えて駆け込んできた先生を追っていたリューシュ様とシェナ様もいつの間にか、開けっ放していた部屋の中に入って、このランシェ様の出任せを真に受けてしまっている。
しまいには、
「なんだかうちの息子が勝手に……」
「こちらこそ大事な息子さんを……」
なんて、保護者同士までがその気になってしまってるから大変。
もう収拾がつけられない……。
「もう結婚しちまうしかないんじゃねぇか?」
愕然としていたわたしの耳元でランシェ様がイタズラっぽく笑いながら囁く。
「バカっ」
悔しいから一言だけこう言って、わたしはランシェ様の懐に飛び込んだ。
そしたら、すぐに力強く抱き返してくれる腕にこの上なく幸せを感じる。
天国のお父さん、お母さん。
わたし、お父さんたちの復讐出来なかったけど……二人の分まで幸せになるから。
そっちで笑顔で見守っててね。
~終~
「きちんとお話もしないですみません」
「ちょっと待って!」
慌ててストップをかけようとするわたしの声なんてこの二人には入ってない。
しかも、話はそれだけに留まらず、
「あら。そういうことだったの」
「よくやった! ランシェ」
血相を変えて駆け込んできた先生を追っていたリューシュ様とシェナ様もいつの間にか、開けっ放していた部屋の中に入って、このランシェ様の出任せを真に受けてしまっている。
しまいには、
「なんだかうちの息子が勝手に……」
「こちらこそ大事な息子さんを……」
なんて、保護者同士までがその気になってしまってるから大変。
もう収拾がつけられない……。
「もう結婚しちまうしかないんじゃねぇか?」
愕然としていたわたしの耳元でランシェ様がイタズラっぽく笑いながら囁く。
「バカっ」
悔しいから一言だけこう言って、わたしはランシェ様の懐に飛び込んだ。
そしたら、すぐに力強く抱き返してくれる腕にこの上なく幸せを感じる。
天国のお父さん、お母さん。
わたし、お父さんたちの復讐出来なかったけど……二人の分まで幸せになるから。
そっちで笑顔で見守っててね。
~終~