笑って、ジョニー
あなたの名前は?

ごみ捨て場にあったのは、旧型のバイオロイド。
旧型だから感情はないよ、と言われたけれど、私は彼を持って帰って直した。
だって彼は私を見たとき言ったのだ。
「笑いたい」と。
微かな声だった。空耳かもしれなかった。
でも私は彼を信じた。
名前はジョナサン。やっぱり、古い名前。
私は「ジョニー」と呼んだ。
あれ以来一度も、人になりたそうなそぶりを見せないけれど。
でも私は言うのだ。彼に向かって、飛びっきりの笑顔で。
「笑って、ジョニー!」
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