ラブ@メール

┗波乱



涼しい夏の夜。

草むらの中から、虫たちの声がする。

ぽつんと立つ外灯の下で、私は彼女を待った。


「あ、咲!」


私は、向こうからやって来る彼女の姿を見つけると、大きく手を振った。

だけれど、彼女は何も言わずに、こちらへ近づいてくる。

暗くて、表情がよく見えない。



「咲…?」



夏の夜は、さっきまで確かに優しかった。


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