恋 理~renri~
霊園をあとにする頃にはすっかり日も暮れていて、薄暗さを感じつつ車に到着した。
色々ありすぎてショックを受けたのは事実でも、何故だかお腹は空いてしまうらしい。
心に痞えていたモノが消えて、ホッと出来たのかもしれないね・・・
「…食べて帰ろうか?」
「んー…、でもこの顔はヒドイかも…」
エンジンをつけた大和の問い掛けに、コンパクトで自身の顔を見つつ苦笑した。
あまりに泣きすぎて目は腫れているし、マスカラやアイラインも修正不可状態。
お腹は減っているのは確かだけど、これでは大和が可哀想すぎるもの…。
「…それなら、真咲のマンションに行きたい」
「…私の家に?」
「うん、ここからだと俺の家より近いだろ?」
すると思わぬ提案を受けて目を見開いた私を、今度はクスクス笑っていて。
「え、と…、でもね食材が…」
「それはスーパーへ立ち寄って行けばいいよ。
亜実ちゃん自慢の真咲の手料理、ずっと食いたかったんだよな」
「…逆にプレッシャーなんだけど」
「ハハッ、そうか?」
そう言ってアクセルを踏み込んだ、彼の綺麗な横顔にドキッとしつつ。
「…リクエストはある?」
「いや、今日は真咲に任せる」
少々の探りを入れればお任せになり、慌てて何を作ろうかと思案していた…。