恋 理~renri~
ホント、何やってたんだろう・・・
「真咲ちゃん~!」
先生が身支度をしてくれて、亜実が笑顔で私の元へとやって来た。
「亜実…、遅くなってごめんね!」
「ううん、真咲ちゃんは忙しいからいいの」
いつでも笑顔で、そう言ってフォローをいれてくれるけれど。
物分かりが良いようにみえても、やっぱりまだまだ幼い子供。
ギュッ――
服の裾を掴むその手に、寂しさを抱えているのが伝わってくる…。
「さぁて、帰ろっか!
先生、ありがとうございました」
だけれど、ここで私が悲しい顔をすれば、亜実の頑張りを無にしてしまう。
私が頑張らないで、どうするのよ・・・
「せんせぇ さよならー」
「亜実ちゃん また明日ね!」
先生の優しい笑みに見送られながら、私たちは保育園をあとにした。