星に願いを。
―泰輔―
まだまだ子供だと思っていた。
最近まで、泰ちゃん泰ちゃんって後ろをくっ付いて来ていたような、そんな気がするのに。
だから驚いたんだ。
蜜葉の口から“恋”なんて言葉が出てきたことに。
そりゃそうだ。
中学生なんて、子どもに見えてもう大人。
蜜葉もきっと。
「あたしだって恋の1つや2つ…」
あぁ、そうだよな。
可愛くなったし綺麗になったもんな。
言うつもりはなかったんだ。
キミを困らせたくなかったから。
だけどキミが、あまりにも愛おしく俺の名前を呼ぶから。
「…好きなんだ」