【BL】愛のカタチ
「似合わねぇ…」
そう言って、盛大に笑いたいのを堪える。
だって、なんか悪い気がするじゃん。
でもさ、20㎝も高い同性の男にヤキモチを妬かれる俺自身もどうかと思うんだけどね。
「笑いたきゃ笑えよ。仕方ないだろ?惚れてんだから」
あぁもう!!こんなん俺じゃねぇ!!
そんな風に照れ隠ししながら、スピードを上げて前へとどんどん進む。
そしたら俺も追いかけるしかなくて。
否応なしに目線は前で。
目を逸らしてきた物を俺の目は正確に捉える。
早歩きの凪紗に追い付く為、俺は小走りで走り、スーツの裾を掴む。
「!?」
いきなりのことにビックリした様子の凪紗。
でも今の俺はそれに反応できるほどの余裕がない。