狂愛~狂うほどに君を~
ゆずは戸惑う。


なんだか怖い・・。


なんだろう、この雰囲気は。




『ンッ?!ん・・あっ・・』




急な口づけに更に戸惑いを隠せない。


口づけは荒々しくだんだんと深いものになっていく。


ゆずは千の荒々しさに恐怖を覚えて必死に千の胸板を叩いた。


けれど自分よりも遥に力のある千はびくともしない。




『キャアアッ!!』




千の手によってゆずの服はビリビリになっていく。





『待って!やめてください!!』




ゆずは必死に抵抗する。




『黙れ・・・壊してやる。』


『いやっ・・やぁっ・・。』




そういう千の声は今までにないくらい低い声。


怖い・・。


千さんどうしちゃったの?


こんなふうに無理矢理なんてイヤっ!!




『ゆずっ・・愛してる。』



けれど事の途中。


ゆずの意識が飛びそうになった時に聞こえてきた悲痛な声。


それはゆずの胸の奥に突き刺さった。




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