りんごゆき

「絶対泣かないからね。」



柊くんがははっと笑った。



「俺の唄いらなくなったら送り返してね。」



「まだ言うかっ!
私の幸せは柊くんの唄があってこそなの。
だから返しません。」



「それは違うよ。」

って柊くんは笑ってた。



「幸せは自分の心で掴むものだから、俺の唄のおかげじゃないよ。

唄聞いて幸せって思ってくれるのは、かりんが優しいからだよ。」



柊くんはそう言ってくれたけど、私の幸せはやっぱり柊くんの唄があったからなんだよ。

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