りんごゆき

その時、白い小さな氷の塊がホームに舞い込むのが私の視界に入った。



「雪だ…!」



私たちのことを神様が知っていたかのような偶然だった。



私たちの思い出の中ではいつも雪が降っていたね。



「俺、雪大好きなんだ。」



あの時と同じセリフを柊くんが言った。

おかしくて吹き出しそうになった私を、柊くんはいきなり抱き締めた。



「俺は、由紀が大好きです。」



柊くんは本当に心臓に悪い。



この状況で名前呼ぶなんて反則だよ

って、涙で滲んだ景色を柊くんの腕の中で見ながら思った。

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