りんごゆき

「寒いのは薄着だからでしょ。」



私は笑いながら柊くんの服を引っ張った。



その日も柊くんはかなり薄着だった。

いつもの服装、ロンTにジーパンだった。

厚着な私とは正反対。



すると、突然柊くんは私にガバッと抱き付いて、

「かりんがいるからやっぱり寒くない。」

にこって笑った。







星空ライブの度に、どんどん曲は増えた。

私たちの思い出の数だけ柊くんの唄も増えていったんだ。





だけど、1回も『アウトロ』は聞くことがなかったよ。



私たちはまだ続いているのかな?










< 82 / 204 >

この作品をシェア

pagetop