りんごゆき
6.間奏





思い出に浸りながら歩いていると、駅から私の家まではあっという間だった。



私のアパートの階段にも雪が積もっている。



滑らないように気を付けながら自分の部屋へ続く階段を上った。






こんな時期に雪なんて降るから昔のこと思い出しちゃったよ。



もう何年も前の話なのに、つい昨日のことのように思い出せる。

でも、こんなにあの時のこと思い出したのは久しぶりだな。





今、私はあの時の柊くんの歳も大剛さんの歳も追い越してしまっている。

記憶の中ではみんなの歳はあの頃のままなのに。

なんか不思議な感じ。

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