南月さんの迷探偵ファイル
再び集合

「おー、やっと旅館が見えてきたわ。」


餅は、半泣きでつぶやいた。


「もう、このまま、東京に住まなあかんかと、本気で思ったわ。」


と旅館が見えた余裕からか、一人でボケてみたりもした。

帰りが遅いのを心配して、楼が旅館の外をキョロキョロしてるのが見えた。


「おーい!楼。何してんねん?サイフでも落としたんか?」


と餅が声をかけると、楼は餅の方に振り返った。


「あっ!餅さん!どこまで行ってたんですか?遅かったじゃないですか!サイフ?サイフなんか落としてませんよ!」


となぜか、少し怒り気味で、楼が近づいてきた。
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