ヘッド バイブ
だから学校の怪談なんて
マニアックなものを
教えてくれる子も
いなければ

知りたいと思う自分も
いなかった


「優衣ってば、高校3年
にもなって学校の怪談
なんて言ってるの?」

あたしは、そんなの
馬鹿馬鹿しいよと言って
優衣を鼻で笑った

「…あたしはあると
思うんだけどなー」


優衣はふてくされた
顔をしながらあたしの
机にシャーペンで
せっせとなにかを書いた


ちょっと…消すのはあたし
なんですけど!


「落書きしないでよ」

「落書きじゃないよ」

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