時代魔レヂスタンス
それから数日後、夕方前にもかかわらず私はクラウンにいた。
今まではこんな早い時間に来たことなんてなかったけれど、私は新しい楽しみを覚えてしまっていた。
「うん、上出来だな」
クラウンの奥にあるキッチンで、白井と二人で作った色とりどりの果物の乗ったフルーツタルトをつつく。
今日は事前に彼に頼んで、作り方を教わる約束をしていた。
彼は料理もお菓子作りも、天才的にうまかった。
「それにしても、何でフルーツタルトなの?」
彼はコーヒーをすすりながら聞いた。
「ミヤが、好きそうでしょ?」
「そう?」
「うん、女の勘ってやつだよ。帰ってきたら食べさせてやるんだ」
そう言うと、白井はフルーツタルトを手につかんでそんなら違いない、とにやりと笑った。