時代魔レヂスタンス
ある日の7時を回った頃、いつものようにジャズ喫茶へと赴くと、クラウンの前で力也とばったり会い、彼は両手いっぱいに酒をかかえていた。
私が驚いた顔をしていると力也は、
「そこの酒屋で盗ってきたんだ」
と、誇らしげに言い、両手がふさがった力也に代わり、扉を開けてやった。
カウンターではエミリーがマスターに曲をオーダーしているところで、力也を見るなり眉間にシワを寄せ、
「どうしたのよ、その大量の酒」
と、力也に言った。
「まァまァ、いいじゃねえか、さ、今夜は飲み明かそうぜ」
と、力也気前よくは答えた。