Is this a Fiction?

焼香だけを義務的に、事務的に済ますとそそくさと会場を後にし、逃げる様にママは車に乗り込んだ。

俺急ぎ足でママを追い掛け、やはり逃げるように矢を振り払った。

車に駆けずり込んだママは呟いた。


「あぁ……やっと終わった」


おもむろに煙草を取り出し、ふてぶてしさすら感じる態度で火を灯した時、



その顔は笑っていた。


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