少女Aの憂鬱
学校①
「おはようルイ! 今日もぎりぎりだったね」


 教室に飛び込んだと同時にチャイムは鳴り響き、どうやら靴箱からのラストスパートがきいたなと一人ほくそ笑んでいたわたしに、美香が笑いながら言う。

「おはよー。朝っぱらからいい汗かいてきちゃったよ」


 へらへらと笑いながら答え、カバンを机の横にかける。
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