いとしいひと
失恋
「……ごめん」
彼は申し訳なさそうにあたしにそう言った。
「永瀬さんの事、そう言う風に見れない…
俺…君のお姉さんが…好きなんだ」
あたしはただ、黙って聞いていた。
「そっか…急にごめんね。ありがとう」
その言葉を言えたのが不思議なくらい。
笑顔を作ったつもりだけど、きっとうまく笑えてないだろうな。
あたし、永瀬 朱里(ながせ あかり)17歳。
悩んだ末の
生まれて初めての告白は
……失恋に終わってしまいました。