群青の月 〜『Azurite』take00〜






「 …彼らはね
本当に一緒に、
暮らしていただけみたいだよ 」




「 …意味がわかりません 」



「彼もご両親が
いらっしゃらないみたいでね


…ごめんね、ちょっとハサミで切るから
手、動かさないでね


彼女は身体的な成長が遅れ気味で
そんな質問の時にね
出た話なんだけれど


彼と、家の真似事をしてみようって
話になって
同じ『音楽が好き』って夢を持ってるし、ってね


世間で言う『同棲』って言葉から
連想される事は何も無くて
本当に、共同生活だったみたいだよ 」




「 ……… でもそれは 」




「 "まだ彼女は
誰の物でもない"んだよ

…君は倫理感や正義感が、やたら強いから
それがストッパーになってるのかと
思ってさ 」




「 ……そんな事は 」



「 そうなのかい? 」



「 ……多分
そこまで欲しいと思ったものが
まだ無かったから

…でも 」



「 うん 」



「 …奴に、舌出して笑いました 」



「 うわ …それは激しいな
会ったんだ? 」



「 …ライヴハウスで擦れ違い様
据置灰皿投げられて 」



「 ええっ?!怪我しなかったの?! 」




「 ベースが負けました 」




「 ……それはさあ 青山くん 」



「  はい  」






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