さくとつくねの無謀な冒険 ~カルキプスの宮殿~
「最近、暇だよね~。」
川のほとりでぼーっとしながら、私、津久田彩音(ツクダアヤネ)14歳が言った。

涼やかな風は、私の髪をなびかせる。
私の髪は、隣にいる桜馬流太(サクラバリュウタ)14歳までとどいた。

私と流太は家が近所で保育園からの仲良しコンビ。

そしてしばらく私達は口をつむった。

   ピュウ

少し強い風が吹くと、流太は口を開いた。

「つくねー、冒険しよっか。」
つくねと言うのは、流太が命名した私のあだ名。ちなみに流太はさく。もちろん私が命名。そー言うことです。ハイ。

 ってんんん?そーじゃなくて、さくは何って言った?

「さく、何。」

「おいッ 聞いてなかったのかよッ!」
さくはちょい怒り気味に立ち上がった。

まー、しっかり聞いてなかったのは私だし?
謝っておくのが礼儀ってモンかぁ~。

「あーはいはい。ゴメン、ゴメン!」

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