恋するOL!戦うOL!
今日だって一也と会うのに?

なんだろうか?

かすかな不安?

それは一也に対する不安なのか自分の心に対する不安なのか・・・


急に蘇って来る記憶・・・



あれは付き合い出したばかりのころ―――

初お泊まりの朝・・・


あの時は、浮れてて何の疑問も抱かなかった。

うんん、本当は気が付いてたのに気づかない振りしてた・・・

この幸せを逃したくなくって・・・



ネクタイ・・・二人だけの約束事。



「どうして携帯じゃダメなの?」

「え?ああ、この方が毎朝ドキドキしない?」

「するかも~。」

「それに会社の携帯だといろいろさ・・・。」

「個人の携帯持ったら?私専用・・・って。ふふ。」


一瞬、ほんの一瞬・・


一也の顔が曇ったのに気が付き、


「あ・・でも、2つも持ってると不便だよね。」

「いや・・前に個人の携帯も持ってたんだ。で、盗まれたって言うか・・無くしてさ。」

「そっか。じゃあ会社の一つにしといた方がいいね。」

「ああ・・でも、持ってほしいって言うなら・・・。」

「大丈夫。会社で会えるし家のパソコンでメールできるし。」


おかしいよね。普通・・・


でも、好きだから知りたくなかった・・・真実を・・・。




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