コーちゃんとゆうちゃんとけいちゃんが見た  709日目の流れ星
『家族』


2007年1月27日


その日は朝から慌ただしく、私達は午後から迎えに行く新しい家族のために、その子に必要な品々を買うために出かける準備をしていた。


もっと早くに揃えておけば良かったねと、ちょっとのんびりしすぎた事を後悔しながら、 ケージやベッド、餌皿、トイレ、シーツ、寒さに弱いからとペット用のヒーターも選び、最後にお腹を押すとピヨピヨと音が鳴る鳥のぬいぐるみも買いこんだ。


何にも分からなかったけど、これから迎えに行くわんこが気に入ってくれる事を信じて、私達はそれらをリビングのソファの隣に置いた。




午後になってその店に行くと、お姉さんが

「お迎えだよ」

と、そのわんこを私達の前に連れて来た。



700グラムと書かれた書類を見ながら、あまりに小さいその体を恐々抱き上げ、私は母親のような感情がこの手に染みてくる不思議な気持ちを味わっていた。



小雪がちらつく街中はとても寒かったけど、私達の気持ちは緩やかに少しずつ暖かくなって行くようだった。







でも…


もうその日から709日目のサヨナラが、カウントダウンを始めていたんだ。




















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