Dear ネガティブ
ネガティブの遺伝子

big heart mother

 智がユニフォームに着替えるため、私は智の部屋を出て一階と続く階段を下りると、リビングから景子さん(智のお母さん)が出てきた。

「毎度ごめんね、さゆちゃん。」

「いえいえ」
 そこでふと、疑問に思ったことを聞いてみる。
「あの、景子さんって、今までどうなさってたんですか?」

 もちろん智のことだ。
 私が試合前に智の家へ来るようになったのは、高校からである。
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