キャンパス・ダイアリー

幸せな気持ち

「そろそろ帰るね」



長時間抱きしめあったあと、橋本がコートを着ながら言った。



「あっ…送ってくよ。家どこ?」



外は北風が吹いている。

寒いだろうと思い、車の鍵を取り出しながら言った。



「だめだよ!そんなことしたら…付き合いたくなっちゃうから…」



そっか…。

そうだよな…。


俺も…もしかしたら手出しちゃうかもしれないよな…。



「私近くのアパートで下宿してるんだ。大丈夫だよ。すぐそこだから」



それでも…不安な俺。



「じゃあ…校門まで…」



歩いて帰る橋本を、校門まで見送ることにした。
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