キャンパス・ダイアリー

まだ、我慢…

「そうだな…。両想いなのに…寂しいけど…」

「仕方ないよ。先生に気持ち伝えることができただけで十分…。先生の気持ちも聞けたから…」



今にも泣き出しそうな声を出した橋本の体をそっと離した。



「卒業するまでの我慢だね」



橋本は無理して微笑んだ。


もしも俺達が教授と学生じゃなかったら、付き合えてたのに…。


橋本にどうしようもなくはがゆい気持ちをさせずにすんだかもしれないのに…。



嬉しいのに、悔しい。



今の俺の気持ち。



「待ってろよ、卒業まで…」



もう一度橋本を優しく抱きしめた。
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