キャンパス・ダイアリー
ずっと謝らなきゃと思っていた。


申し訳ないけど、気持ちを受け取ることはできないと…



「紙の片隅に書いてあったことだけど…気持ちを受け取ることはできない。すまんな…」



斎藤さんは突然超上目使いで俺を見た。



「どうしてですか!?私、本気で先生のこと好きなんです!」



涙を流しながら斎藤さんが俺に抱き着いてきた。



だめなんだよ、俺は…



好きな人がいるんだ。



彼女がいるんだから…



「気持ちはありがたいけど…」



斎藤さんの腕をそっと俺の体から離した。



その瞬間…研究室のドアが開いた。
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