【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~
ジタバタと一人で焦っているうちに龍也先輩がお風呂から上がってきてしまって、あたしはもう何だかまともに先輩の顔が見れなかった。
きっと耳まで真っ赤で先輩だって気まずい思いをするんじゃないかと気が気じゃ無かった。

でも…先輩はいたって冷静であたしに布団を使うように勧めてくれた。

なんだ、あたしったら考え過ぎちゃって何だか恥ずかしい。

そう思ったら何だか気分が楽になって来て喉が渇いていることに気が付いた。

「こんな服着たこと無いから凄く恥ずかしいんですよ。あんまり見ないで下さいね。もうっ美奈子先輩ったら困りますよね。あたしにこんなの似合わないって分かってるのに…他に着替えなかったのかな?でもでも、これでもありがたいんですけどっ…でもやっぱり似合わないですよね、スカート丈も短いから下手に動けないですよ。ここにじっとしていないといけないですね。あははっ。やだ、あたし何を言っているのかしら。」

照れくさくて自分でも訳の分からないことを口走りながらテーブルの上に用意してあった水差しからコップに水を入れて一気に飲んだ。

瞬間!喉が焼けるように熱くなった。

先輩が何か言ったのが聞こえたけど、喉を水が通り抜け身体の中に流れ込んでいくのを熱で感じるくらいどんどん体が熱くなって…。

ふらつくあたしを心配そうに抱きとめてくれる龍也先輩の顔が歪んで見えて…。


その後の事は…良く覚えていない。


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