【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~

1月3日 21:00


じかに触れる肌のぬくもりに心が安らいでいく。
縋りつくように俺を抱きしめていた彼女の腕を緩めて腕枕をするように柔らかい身体を抱きしめた。

俺を闇の中から救い上げてくれた聖良の温もりを思い返しバラ色の頬に感謝のキスをする。


目覚めた時俺の目に飛び込んできた聖良のあまりの美しさには息を飲んだ。

俺を抱きしめる真っ白な一糸纏わぬ美しい裸体。その細い身体で俺を温めようと必死で抱きしめていた姿が忘れられない。


聖良…。おまえはどうしていつも俺を当たり前のように救ってくれるんだろう。

どうしてここまでして自然に俺を受け入れてくれるんだろう。


真っ白な肌がまぶしくて…でもどうしても触れてみたくてそっと白い肌に触れてみた。

「う…ん…」

ほんの一瞬ピクッと反応を見せてすぐに静かな寝息を立てる聖良。

起こしてみたくて、でも起こすのもかわいそうで…。

やわらかな髪を剥きながらそのまま聖良に愛情を込めて頬に額にキスの雨を降らせていく。

そんな俺に反応して眠っているのに無意識に抱きしめようとする聖良が可愛くて思わずクスクスと笑ってしまう。

その時…眠ったままの聖良が夢にまどろみながら不意に俺の胸を掻き乱す言葉を呟いた。

僅かに開いた艶やかな唇から零れ落ちたその甘美な囁きは、それまで張り詰めていた俺の理性を一瞬で粉々に玉砕してくれた。


「もっと…キス…して…。」


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