【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~
桜の花びらが降り注ぐ。
二人の肩に、髪にと降り注ぐ。

意識が桜色に染まり、薄桃色の世界に二人しか見えなくなる。

今日の日が思い出になったっていいじゃない。
たとえ泡沫の夢のような時間であっても、あたしは決して忘れたりしない。

たくさんたくさん思い出を一緒に綴っていきましょうね。

しっかりと瞳を見つめて想いを伝える。

あたしは決して忘れないから…。


「聖良…愛しているよ」


小さく擦れた声が耳元に届いた時、一陣の風が舞い上がり――


彼の頬を一筋だけ伝った小さな水滴が花びらと共に空へと舞い上がった。




++ Birthday Special Step 誕生日の捧げもの Fin ++


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