【長編】Sweet Dentist
三年に一度の大会とあって、毎回選手のレベルの高さは定評があるというこの大会は、味と芸術性の全てにおいて細かな審査があり、総合で一番得点の高い者が今回の優勝者となるのだという。

全国から寄せられる数百人とも千人とも言われる応募者の中から、最終審査に残った10人は、将来を有望視されると聞いていたが、ライバル達の手際のよさといい、気迫といい生半可なものじゃない。

これは流石の千茉莉も苦戦するのではないかと、不安が募る。

それなのに千茉莉はまだ、先ほどと同じ格好で瞳を閉じて精神を統一していた。


おぃおい、千茉莉?


いつまでやっているんだよ?

……まさか…本当に俺と離れるのが嫌で、最終選考を棄権するつもりじゃねぇだろうな?


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