初恋~俺が幸せにしてみせる~
座り込んだ俺の足に
涙が落ちた

胸の痛みの涙だった

小指の痛さよりも
胸が痛かった

どうにもしてやれない
もどかしさ

役に立たない自分

立ち上がって、携帯を
手に取った

呼び出すものの
千穂は出ない

何度かけても出ない

メールの返信もない

千穂の香水の匂いが
かすかに残っている
部屋で、1人で泣いた
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