初恋~俺が幸せにしてみせる~
都会を離れる日

いくら空を見上げても
青空はビルの隙間に
少し見えるだけ

空港までの道のりも
車は途切れる事なく
行き交っていく

タクシーから流れる
景色を見つめながら
長かった苦難を顧みる

自分が間違いじゃないと思い込みたい

その気持ちだけが
先走っていく

流れる景色は俺を
笑顔で見送って
くれているような
気がしていた

飛行機が離陸する

それと同時に目を瞑った

次に地に足をつける時は田舎の真ん中に
立っているはずだ
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