初恋~俺が幸せにしてみせる~
☆★42★☆
美晴とのほんの一瞬の
だけど運命的な夜は
意義のあるものだった

千穂からの連絡を受けて千穂との食事に向かう
自分の姿は前よりも
成長したように見えた

俺の気持ちなんて
全然意識していないで
あろう千穂は、今日も
相変わらずの表情で
俺の前に現れた

デカくてシブい、高級なセダン車から降りる
いい女の千穂は
いつ見てもかっこいい

『お待たせ』

笑顔で俺の前に現れる

『仕事は順調?』

俺からのいつもの会話

『新しい子が入って…』

千穂からの返答を
サラダを口にしながら
相づちを打っていた

『大介の方は?』

千穂はデザートを
頬張りながら問いかける

『俺は相変わらずだよ。さすがに、手術とかが
続いてて、最近は
ちょっと疲れてた。
でも千穂が誘ってくれてちょっと息抜きが
出来てる感じかな』

千穂は軽く笑った

『私で良ければ話なら
何でも聞くんだから
大介からも誘ってね』

『ありがとな』

いつもの会話だった

何の変化もない

変わったのは、俺の中の気持ちだけだった

とりあえずそれだけでも進歩したと言える
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