初恋~俺が幸せにしてみせる~
それから俺と美晴は
大切な人の話をした

少しだけだったけど

抱き合って一つに
なった事が嘘のように
友達のような感覚で
話をしていた

時計は夜中だった

ビールを飲み干して
ベッドで眠った

夜中に家に帰る事は
出来ない美晴を残して
帰る事は出来なかった

隣に眠る美晴の寝顔を
見つめながら、俺は
千穂の事を考えていた

今頃千穂は1人で
眠っているのだろうか

それともあいつの隣で
眠っているのか

俺は自分が納得いくまで千穂への気持ちは
諦めないと誓った

きっと美晴もそんな
夢を見ているのだろう

とても幸せそうな寝顔

幸せになろうな、美晴

それぞれの幸せを
ちゃんと掴もうな

出来るよ、俺たちなら

絶対幸せになれるよ

美晴の素直な気持ちと
彼の気持ちはきっと
繋がれるはずだから

俺も頑張るよ

美晴の寝顔を見ながら
いつの間にか眠りに
落ちていた

翌日、俺と美晴は
握手をしてから別れた

美晴を乗せたタクシーが見えなくなるまで
俺はそこに立ち尽くした
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