君は生きていた

優しさ

カグは一生懸命リハビリをした。
その、おかげであの事故にあった日の面影はなくなっていた。
元気なカグに戻り、いつも2人は喧嘩していた。
でも、2人はそれが幸せだった。
いつものように、カグの手を握って寝ていると
「マイッ」
「...ん~、どうしたの???」
「お前、そんな所寝てて寒むないん??」
「大丈夫だよぉ。」
「お前、家帰ったんか???」
「うん。カグがリハビリとかしてるときに、帰ってるよ。」
「ふぅん。」
「何???」
「いや...」
「あっ!!!ちゃんと、お風呂入ってるのかぁ???とか、思ったんでしょ???」
「ちゃうわ!」
「なによ?」
「お前は、ほんと鈍感やなぁ。」
「は???」
「だから、一緒に寝るか?聞いてんねん。」
「えっ!だって私ねぞう悪いし...そのっ。」
「ふっ...いつもマイはおもろいなぁ。」
カグは、ポンポンとマイの頭をなでた。
「大丈夫やから、来い。」
「うん。」
カグは、横によってマイのスペースを空けてくれた。
「お邪魔します。」
「ええよ。」
「暖かいなぁ...」
「そりゃ、今まで入ってたから。」
マイはカグに抱きついた。
カグは少し驚いた様子でマイを抱きしめ返してくれた。
そして、マイの髪を優しくといた。
「前にな、カグが髪染めてくれたときあったやん。」
「うん。」
「その時にな、カグに髪とかれるのすごい、気持ちよくてな嬉かったんよ。」
「ええよ。いつまでもといたるわ。」
「ありがと。」
「マイ。」
「ん?」
カグは、マイのおでこと口に優しいキスをした。
カグは、マイが眠るまでずっと髪をといてくれていた。


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