君は生きていた

退院

マイは、涙でもうしゃべれなくなっていた。
「マイ。」
「ぐすっ...ん?」
「こっち来い。」
マイが静かにカグのそばに寄って行くと、カグはマイを強く抱きしめた。
「本当に、今までありがとうな。」
「ううん。」
「もう、泣くな。」
「カっ...グだって、泣いてんじゃん。」
「うるせーよ。」
「皆に、知らせてこよう!」
「そだな。」
ガラガラ
急に、扉が開いて2人はビックリして離れた。
そこには、皆が居た。
ミキがニヤニヤしながら言った。
「ごめんっ!お取り込み中?」
「ミキ!!!」
マイが驚いた様子で言った。
「じゃあ、うちらいくね!」
皆が、さっさとでていってしまう。
マイが叫んだ。
「皆に、話があるの!」
皆が、振り返った。
ミイコが驚いた様子で、言った。
「どしたん?急に...」
「カグ...が言って。」
「何々???結婚でもするん?」
タクマが、マイとカグを冷やかした。
「ちゃうわ!!!」
カグが言った。
「言うで...あかん言えへん...」
「何よ???」
ユキナが待ちきれない様子で聞いてくる。
「カグ、じゃああたしがいうで。」
「おう。」
「カグ...明日......退院できるんやって!」
言い終わる前に、マイの目から涙がこぼれた。
「.........嘘!!!」
ミイコが言った。
「マジで!!!」
タクマが驚いた様子で言った。
マイが、必死に説明をした。
「カグ...もう骨折だけで、あとはみんな正常なんだって。だから、もう退院しても大丈 夫やって!」
皆が、嬉しくて、嬉しくて、涙を流した。
やっと、待ち望んでた日が来た。
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