Replicant・Lover's-L No.6
一瞬、ぞくぞくっと背筋に電気が走る。

この声であたしの名を呼んで、愛を囁いてくれたら、きっと心地いいだろう。

なんで、落ちないかな?

あたしは、ひとつ溜息をついてから、ゆっくり、

「はい」

と返事をした。

起動プログラムのジンは、

「それでは、ごゆっくりお楽しみ下さい」

そう赤い眼を閉じた。

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